何を調べる統計か

家計調査は、総務省統計局が毎月行っている、家計の収入と支出の調査です。

統計法に基づく基幹統計で、全国168の市町村から選ばれた約9千世帯が、家計簿の形で日々の収支を記入します。

二人以上の世帯が8,076世帯、単身世帯が673世帯という構成です。

学生の単身世帯や外国人世帯などは対象に含まれておらず、単身世帯は3か月続けて記入したあと次の世帯と交代します。

結果は、1世帯が1か月に使った金額として、食料、住居、光熱・水道、交通・通信といった10の大きな費目に分けて公表されます。

一人暮らしの人に関係するのは、単身世帯の結果です。

年平均の結果は毎年公表され、最新は2025年平均で、2026年2月6日に出ました。

単身世帯の住居費が低く見える理由

2025年平均で、単身世帯の消費支出は1か月173,042円でした。

費目別では、住居が21,667円、光熱・水道が13,333円、交通・通信が19,334円です。

ここで引っかかるのが住居の21,667円です。

賃貸で一人暮らしをしている人なら、家賃だけでこの数倍を払っているのが普通でしょう。

理由は、この平均に家賃を払っていない持ち家の世帯も含まれていることです。

単身世帯の平均年齢は58.6歳で、住宅ローンを払い終えた人や、実家を相続した人も同じ枠に入っています。

家賃を払っている人だけの数字を見たいときは、e-Statの詳細結果表にある住居の所有関係別の表を使います。

固定費の見直しに使うときの見方

家計調査の数字は、固定費の見直しを始めるときの物差しになります。

ただし、平均と自分を比べて一喜一憂する使い方は向いていません。

光熱・水道の13,333円は年平均なので、冬の暖房や夏の冷房が乗る月はこれより高くなります。

交通・通信の19,334円は、通勤の定期代やスマホ代、自動車の維持費まで一つにまとめた数字です。

車を持たない都市部の一人暮らしと、車が必要な地方の一人暮らしでは中身がまるで違います。

なお、単身世帯のうち働いている勤労者世帯(平均年齢43.3歳)の実収入は1か月平均386,791円で、これは支出ではなく収入側の数字です。

だから見るべきは平均そのものではなく、自分の支出のどの費目が平均から大きく離れているか、という差の部分です。

差が大きい費目ほど、見直したときに戻ってくる金額も大きくなる可能性があります。

自分の家計と比べる手順

ひと月分の支出が分かる状態で、次の順に見てください。

  1. 家賃、光熱費、通信費、交通費を、家計調査の費目に合わせて分ける
  2. 単身世帯の2025年平均(住居21,667円、光熱・水道13,333円、交通・通信19,334円)と並べる
  3. 家賃は持ち家を含む平均と比べても意味が薄いので、住居の所有関係別の表を見る
  4. 差が大きい費目から、契約の見直しや乗り換えを検討する

家賃の見直しは、契約の更新時期や引っ越しの費用と一緒に考える必要があります。

契約に関わる判断は、管理会社や不動産会社に確認し、必要なら専門家にも相談してください。