宮崎市の家賃相場が気になる理由
宮崎市で部屋探しや住み替えを考えるとき、まず気になるのは家賃の水準ではないでしょうか。
宮崎県は、公的な統計でも家賃の低さが目立つ地域のひとつです。
とはいえ、統計の数字と実際に見つかる物件の家賃には、集計方法の違いによる差もあります。
この記事では、総務省の統計データと不動産ポータルサイトの実勢相場の両方から、宮崎市・宮崎県の家賃水準を確認します。
あわせて、全国平均との差を実際の金額で計算し、家賃が安い地域だからこそ見直しておきたい、家賃以外の固定費についても整理します。
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総務省統計で見る宮崎県の家賃、全国下から3番目
総務省統計局が公表している令和5年(2023年)住宅・土地統計調査では、都道府県別に民営借家の1か月あたり家賃が示されています。
この調査による全国平均は59,656円です。
都道府県別に見ると、最も家賃が低いのは鹿児島県の40,638円でした。
次いで青森県が41,884円、宮崎県が42,084円という結果になっています。
つまり宮崎県は、全国47都道府県の中で家賃が下から3番目に低い水準ということになります。
全国で最も家賃が低い地域ではありませんが、上位・下位を問わず主要な地方都市と比べても、宮崎県の家賃はかなり抑えられた水準にあると言えます。
この調査は、実際にその住宅に住んでいる世帯を対象にした集計です。
これから部屋を探す人が目にする募集中の物件の家賃とは、性質が少し異なる点に注意が必要です。
宮崎市の実勢家賃、ポータルサイトで見る水準
では、これから部屋を探す人が実際に目にする家賃は、どのくらいの水準なのでしょうか。
SUUMOやホームメイトなど複数の不動産ポータルサイトの公開情報を見ると、宮崎市のマンション・アパートは、間取りを問わず4万円台〜6万円台の物件が多い傾向です。
新築で駅から徒歩1〜5分以内という条件のよい物件では、ワンルームで5.5万円程度という水準も見られます。
統計調査の宮崎県平均42,084円とポータルサイトの実勢相場を比べると、多少の開きがあります。
これは、統計が居住中の世帯全体を対象にしているのに対し、ポータルサイトの相場は今まさに募集されている物件、つまり比較的新しい契約条件の物件が中心になりやすいためです。
長く住んでいる世帯の家賃は据え置かれていることも多く、新規に募集される物件の家賃とは水準がずれる場合があります。
宮崎市の中でも、家賃はエリアによって差があります。
橘通りやJR宮崎駅の周辺など、中心市街地に近く商業施設へのアクセスがよいエリアは、家賃がやや高めになりやすい傾向があります。
一方、中心部から離れたバス便中心のエリアや、郊外の住宅地では、相場より抑えられた家賃の物件が見つかることもあります。
通勤や通学にかかる時間、車を使うかどうかといった生活スタイルとあわせて、どのエリアで探すかを考えることが大切です。
九州の他の県庁所在地と比べても、宮崎市の家賃水準は目立って高いわけではありません。
例えば熊本市中央区の新築・駅徒歩1〜5分のワンルームは5.2万円台〜6.3万円台という水準で、宮崎市の同条件の相場(5.5万円程度)と大きな差はありません。
同じ九州内であっても、都市の規模や再開発の状況によって家賃水準は変わります。
自分の家賃を確認するときは、統計上の平均値と、実際にいま募集されている物件の相場の両方を参考にするとよいでしょう。
なぜ宮崎は家賃が抑えられているのか
宮崎県の家賃が全国的に低い水準にある背景は、単一の理由に絞れるものではありません。
一般的には、大都市圏に比べて地価が落ち着いていることが、家賃の水準にも影響していると考えられています。
また、単身世帯向けの物件供給と、転入・転出による需要のバランスも、家賃の水準を左右する要因のひとつとされています。
宮崎県は、全国の多くの地方と同じく、人口の増加ペースが緩やかな地域でもあります。
こうした背景は地域ごとの事情が絡み合っており、一概に断定できるものではありません。
家賃の水準そのものより、自分が住む予定のエリアで、実際にどんな物件がどのくらいの家賃で出ているかを確認することのほうが、部屋探しでは重要です。
統計上の数字はあくまで地域全体の傾向を示すものであり、個々の物件の家賃を保証するものではない点にも注意しておきましょう。
全国平均との差を計算する
宮崎県の家賃水準を、具体的な金額の差として計算してみます。
全国平均59,656円と宮崎県42,084円の差は、17,572円です。
この差を1年分に換算すると、17,572円かける12か月で210,864円、およそ21万円になります。
仮に全国平均の家賃で暮らした場合と比べて、宮崎県の家賃水準であれば、年間で約21万円分の余裕が生まれる計算です。
初期費用は家賃を基準に計算されることが多く、目安として家賃の4〜5か月分とされています。
家賃42,084円を基準にすると、初期費用の目安はおよそ16.8万円から21万円です。
全国平均59,656円を基準にした場合の23.9万円から29.8万円と比べると、初期費用の面でも7万円前後の差が出る計算になります。
もちろんこれはあくまで平均値を使った試算であり、実際の家賃や初期費用は物件の立地や築年数、間取りによって変わります。
とはいえ、家賃という毎月固定でかかる費用と、契約時にまとまってかかる初期費用の両方に、これだけの差が出るという事実は、暮らしの固定費を考えるうえで参考になる数字です。
なお、9月から10月にかけては転勤や異動をきっかけに部屋を探す人が増える時期でもあります。
引っ越しの時期をずらせる場合は、需要が落ち着くタイミングを選ぶことで、初期費用に含まれる引っ越し業者の料金を抑えられる場合もあります。
家賃が安くても見直したい固定費
家賃の水準が全国的に低いからといって、暮らし全体の固定費が自動的に軽くなるわけではありません。
通信費や保険料、電気・ガスといった費用は、家賃の地域差とは関係なく、契約プランや加入している保険会社によって差が出ます。
賃貸契約の際にあわせて加入することが多い火災保険や保証会社の保証料も、内容を確認せずに契約すると、必要以上の負担になっている場合があります。
火災保険は、補償内容が同等であれば管理会社の指定以外の保険会社を選べる場合もあります。
契約の切り替えや見直しを検討する際は、現在の契約書の内容をよく確認したうえで、保険会社や管理会社、専門家に相談しながら進めることをおすすめします。
家賃が抑えられている地域に住んでいる人ほど、家賃以外の固定費を見直すことで、暮らし全体の負担をさらに軽くできる余地が残っている場合があります。
具体的には、次のような項目から確認してみるとよいでしょう。
- 通信費(スマホ・インターネットの契約プラン)
- 電気・ガスの契約プランや使用量
- 火災保険・家財保険の補償内容と保険料
- 賃貸の保証会社の契約内容や更新のタイミング
- 利用頻度が下がっているサブスクリプションサービス
まずは家賃、通信費、保険料といった主要な固定費を書き出し、見直せそうな項目がないか確認してみることから始めてみてください。