何を数える調査か

住宅・土地統計調査は、総務省統計局が5年に1度行う、住宅と住まいに関する国の基幹統計調査です。

昭和23年から続いていて、令和5年(2023年)の調査で16回目になりました。

全国から約340万の住戸と世帯を抽出し、住宅の広さや構造、持ち家か借家か、家賃はいくらかといったことを聞いています。

結果は全国だけでなく、都道府県や市区町村の単位でも集計されます。

自分の住む街、あるいは引っ越し先の候補の街で、借家がどれだけあって家賃がいくらくらいなのかを、公的な数字で確かめられるのがこの調査の持ち味です。

借家と家賃の数字はこう読む

令和5年調査では、借家は1946万2千戸で、住宅全体の35.0%でした。

内訳は民営借家が28.2%と大半を占め、公営の借家が3.2%、給与住宅が2.3%、UR・公社の借家が1.3%です。

借家(専用住宅)の1か月当たり家賃は59,656円で、2018年の前回調査から7.1%増えています。

種類別に見ると差が大きく、公営の借家が24,961円、民営借家の木造が54,409円、非木造が68,548円、UR・公社の借家が71,831円でした。

広さをそろえて比べる1畳当たりの家賃は3,403円で、民営借家の非木造が4,151円と最も高くなっています。

つまり全国の平均家賃は、公営や地方の木造アパートも含めた数字です。

都市部の非木造マンションに住んでいる人が自分の家賃と見比べるなら、種類別と都道府県別の数字まで下りる必要があります。

住み替え先を調べるときの使い方

部屋探しを始める前に、候補の街をこの調査で下見しておくと、条件の付け方が変わってきます。

  1. e-Statの統計表で、候補の市区町村の借家の数と割合を見る
  2. 同じ表で民営借家の木造と非木造の数を見て、どちらが多い街かをつかむ
  3. 都道府県別の1か月当たり家賃を見て、自分の予算がその地域でどの位置かを知る
  4. 不動産会社の相場情報と見比べ、大きくずれていれば理由を考える

借家が多い街は、選べる物件が多く、条件を絞っても探しやすい傾向があります。

逆に持ち家が大半の街では、賃貸の選択肢が限られる場合があります。

数字を見るときの注意点

この調査は5年に1度なので、最新でも2023年10月1日現在の姿です。

家賃の水準や借家の割合は急には変わりませんが、直近1、2年の値動きまでは追えません。

なお令和5年調査では空き家が900万2千戸、空き家率が13.8%と過去最高で、賃貸用の空き家も含まれています。

その部分は、毎年公表される住宅市場動向調査や、不動産会社の相場情報で補うことになります。

また、家賃の数字はあくまで統計上の平均で、築年数や駅からの距離までは考えていません。

自分の物件の家賃が高いか安いかを判断するときは、この調査を出発点にしつつ、同じ条件の物件を実際に見比べてください。

契約や家賃の見直しに関わる話は、管理会社や不動産会社、必要なら専門家に確認するのが確実です。