京都市の募集家賃、3か月連続で過去最高を更新

アットホーム株式会社が公表している全国主要都市の賃貸マンション・アパート募集家賃動向によると、京都市の募集家賃は3か月連続で全面積帯において過去最高値を更新しています。

シングル向け・カップル向け・ファミリー向けといった面積帯を問わず高値圏が続いているという結果で、京都市の賃貸市場全体で家賃の水準が切り上がっていることがうかがえます。

観光需要の回復や再開発、供給される部屋のタイプの変化など背景には複数の要因が考えられますが、いずれにしても今から京都市内で部屋を探す場合は、これまでの相場感より高めの家賃を前提に予算を組んでおく必要がありそうです。

全国的にも都市部を中心に家賃の上昇が目立っていますが、京都市は面積帯を問わず高値圏が続いている点が特徴的で、単身向けの部屋を探す人にもファミリー向けの部屋を探す人にも影響が及んでいます。

京都エリアでの住み替えを考えている方は、1分でできる住み替えの見直し診断で今の家賃と条件のバランスを確認してみてください。

京都特有の更新料の慣習

家賃だけでなく、京都で部屋を借りるときにもう一つ押さえておきたいのが更新料の慣習です。

全国的には更新料が無い、または家賃の1か月分を2年ごとに支払う契約が多い地域もありますが、京都では1年ごとに賃料の1か月分程度を更新料として設定している契約が目立ちます。

契約によっては、1年ごとに2か月分の更新料が必要になるケースも見られます。

更新のペースが1年単位と短めで、そのたびに1〜2か月分の出費が発生するとすれば、2年間の総額でみたときに他の地域より負担が重くなる場合があります。

なお、更新料をめぐっては平成23年に最高裁判所の判断が示されており、更新料の額が家賃や契約期間に照らして高額に過ぎるなどの事情がない限り、更新料の支払い特約自体は有効とされています。

こうした慣習の背景には、単身者や学生の入れ替わりが多い土地柄で、貸主が短いサイクルで契約内容を見直したいという事情があるとする解説も見られます。

ただし理由の詳細は物件や管理会社によって異なるため、契約時に直接確認するのが確実です。

参考までに、同じ関西圏でも大阪府や兵庫県では更新料を取らない物件が大半を占めるとされています。

府県が変わるだけで更新のたびにかかる費用の前提が変わることがあるため、通勤圏を広げて住み替え先を探す場合は、この違いも比較材料に加えておくとよいでしょう。

金額や条件は物件・管理会社ごとに異なるため、実際の負担は契約書の記載を確認しないと分かりません。

家賃と更新料を合わせた総額で考える

京都市のように家賃が上昇傾向にあり、かつ更新料の慣習が重めの地域では、月々の家賃だけを見て住み替え先を比べると、実際の負担感とずれが生じることがあります。

たとえば家賃7万円で更新料が1年ごとに1か月分の物件と、家賃7万5,000円で更新料が2年ごとに1か月分の物件を比べる場合、単純な家賃の差額だけでは判断できません。

2年間で支払う金額を合計してみると、更新料の頻度や金額によって総額の差が縮まったり、逆に広がったりする可能性があります。

住み替え先を検討するときは、家賃・共益費に加えて、更新料や更新事務手数料まで含めた2年間の総額で比べる視点を持っておくと、後になって出費がかさんだと感じる状況を避けやすくなります。

具体的な計算例で見てみます。

家賃7万円の部屋で、更新料が1年ごとに家賃1か月分だとすると、2年間で発生する更新料は合計14万円です。

これを月あたりに直すと、14万円÷24か月で約5,833円になります。

一方、更新料が2年ごとに1か月分という契約であれば、7万円÷24か月で月あたり約2,917円です。

同じ「更新料あり」という条件でも、更新のペースが1年ごとか2年ごとかによって、月あたりの実質負担は2倍近く変わってくることになります。

この差は表示されている家賃だけを見ていても気づきにくく、更新料の金額と頻度の両方を確認して初めて見えてくるものです。

更新のタイミングで住み替えを検討する視点

今の住まいの更新時期が近づいている場合、更新料を払って住み続けるか、住み替えるかを考えるタイミングでもあります。

更新料を払って住み続ける場合と、初期費用をかけて住み替える場合とでは、支払うお金の性質が異なります。

更新料は今の部屋に住み続けるための費用であるのに対し、住み替えの初期費用は敷金・礼金・仲介手数料・引っ越し費用などをまとめて支払う形になります。

一般的に住み替えの初期費用は家賃の4〜6か月分程度が目安とされているため、更新料だけを比べて住み替えを決めるのではなく、初期費用まで含めた総額で比較する必要があります。

家賃が上昇局面にある京都市のような地域では、今より条件の良い部屋が見つかりにくい場合もあるため、更新か住み替えかは焦らず複数の選択肢を並べて検討することをおすすめします。

目安として、住み替えの初期費用は家賃の4〜6か月分程度とされています。

家賃7万円の部屋であれば、初期費用はおよそ28万〜42万円になる計算です。

この金額と、今の部屋の更新料を比べると、多くの場合は更新して住み続けるほうが目先の出費を抑えられます。

ただし、住み替え先で家賃そのものが下がる、または同じ予算で条件の良い部屋に移れるのであれば、数年単位で見たときに初期費用を回収できる可能性もあります。

判断のポイントは更新料の金額そのものよりも、住み替え先の家賃差と、そこに何年住む予定かという点にあります。

契約前に確認しておきたいこと

京都市に限らず、更新料の慣習があるエリアで部屋を探すときは、契約前に次の点を確認しておくと安心です。

まず、更新料の有無と金額、支払いのタイミングです。

契約書のどこに記載されているかを確認し、不明な点があれば仲介会社にその場で質問しておくと、後からのトラブルを避けやすくなります。

次に、更新事務手数料など、更新料とは別にかかる費用があるかどうかです。

名目が分かれているだけで実質的な負担が増えることもあるため、更新のたびにかかる費用を一覧にしておくと把握しやすくなります。

最後に、家賃改定の可能性です。

更新のタイミングで家賃の見直しを打診されるケースもあるため、通知が来た場合は焦って合意せず、周辺の相場を確認したうえで管理会社や専門家に相談しながら対応することが大切です。

なお、更新料の減額を交渉できるかどうかは、契約書の定めや管理会社の方針によって変わります。

慣習として更新料が定着している地域では交渉が難しい場合もあるため、過度な期待はせず、まずは金額と条件を正確に把握することを優先してください。

まとめ

京都市の募集家賃はアットホーム株式会社の調査で3か月連続、全面積帯で過去最高値を更新しており、これから部屋を探す場合は高めの相場を前提にする必要があります。

京都は更新料の設定が全国的に見ても重めの地域で、1年ごとに1〜2か月分というケースが見られます。

住み替え先を比較するときは、家賃単体ではなく更新料や更新事務手数料まで含めた総額で考えることが、後悔しない部屋選びにつながります。

契約内容の詳細は物件ごとに異なるため、気になる点は必ず契約書を確認し、判断に迷う場合は管理会社や不動産の専門家に相談しながら進めてください。